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ぶらっくほすぴたる(跡地)
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フィリア一行は今、月の力により目覚めた魔法船で、次の目的地へと向かう最中である。
フィリアがトロデ親子の様子を見に行くと、トロデが何やら浮かぬ顔で溜息を吐いていた。 「陛下。外の空気に当たりませんか。気持ちの良い青空ですよ」 (今はそんな気分ではないのじゃ) と思ったトロデであったが、 「そうか」 とだけ答え、甲板へと出ていった。その後をやや遅れて、フィリアが追った。 「陛下は一体何を悩んでおられるのですか?もしもご迷惑でなければ、私にお話し願えませんか」 フィリアに促され、トロデはぽつぽつと話し始めた。 「先刻立ち寄ったわがトロデーン城の図書室でたまたま繰った書物にの、『人の姿はその人の心を映し出す』とあったのじゃ」 (魔法船の情報を探さずに余計な本を) などとは勿論言わず、フィリアは黙って頷く。 「ドルマゲスの奴めが儂らに呪いをかけた時、ミーティアは美しい白馬に変えられた。彼女の美しい心そのままにな。では儂はどうじゃ。こんな醜い姿に変わり果ててしまったではないか!…儂の本質は、醜い化け物という事か」 「いいえ」 トロデが見上げると、フィリアは穏やかな表情でこう続けた。 「陛下は決して醜くなどございませぬ。私、今の陛下のお姿、嫌いではございませんよ」 「そうか。…フィリアは優しいのう」 どう返答したらよいのか分からなかったフィリアはそれには答えず、代わりにトロデを抱きかかえ、 「陛下。ほら、ご覧下さい。遠くに教会が見えますよ」 と遙か遠くに見える大陸を指差した。 「おお!本当じゃ。これはミーティアにも伝えねば」 ミーティアの元へと駆けてゆくトロデを見送るフィリア。 (いつか必ず、陛下や殿下、それに城の皆さんの呪いを解いて差し上げますから。その日まで、今暫くのご辛抱を) PR |
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